名古屋大学 環境学研究科 大気水圏科学系

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大気水圏科学系の概要

概要

わたしたちが生活する地球には、まだわからないことが山積みです。一方、地球規模の環境問題は大きな社会問題になっています。大気・海洋・陸域・雪氷圏やそこに棲息している生物の不思議、さらには人間活動の環境影響について研究を行い、その成果を大学院教育に生かしているのが、大気水圏科学系です。若い皆さんの斬新なアイデアが大気水圏科学の明日を拓きます。大気水圏科学を前進させるアイデアは理学系・工学系・農学系、さらに文系などあらゆる学問を基礎として生まれます。自ら学び、自ら考えていく学習意欲が、大気水圏科学を開拓する研究者としての最初の一歩です。大気水圏科学系では、多様な問題意識を持つ学生が、他の学生・研究員・教員との交流を通して学ぶ教育環境を整え、皆さんの学習・研究を支援します。

沿革

大気水圏系の歴史は、昭和32年(1957年)の理学部付属水質科学研究施設の設置に遡る。当初は水圏無機化学部門だけであったが、4つの部門(水圏代謝、水圏物理学、水圏有機化学、降水物理学の各部門)が増設され、昭和48年(1973年)9月に水圏科学研究所として昇格し、理学部から独立した。この間、理学研究科地球科学専攻(第2類)として初めての修士課程卒業生が昭和39年(1964年)度に巣立っている。その後、微量分析室や大気環境変動部門、水環境変動部門の増設を経て、平成5年(1993年)4月には「大気水圏環境の構造と変動に関する総合的研究」を目的とする、大気水圏科学研究所として改組された。大気水圏科学研究所では、水循環部門(大気圏水循環変動分野、雪氷圏変動分野、陸域表層変動分野)、物質循環部門(水圏物質循環分野、雲物理化学分野、水圏微生物過程分野)、総合解析部門(同位体解析分野、大気水圏環境解析分野)に加え、共同研究観測プロジェクトセンターが設置された。その後、大気水圏科学研究所は平成13年(2001年)3月に発展的に廃止され、同年4月には地球水循環研究センターと大学院環境学研究科、大学共同利用機関である総合地球環境学研究所(京都市)が発足した。大学院環境学研究科の地球環境科学専攻は、大気水圏科学研究所、太陽地球環境研究所、理学研究科地球惑星理学専攻、情報文化学部から異動した教員で構成された。地球環境科学専攻・大気水圏科学系では、地球環境変動論、気候科学、物質循環科学、地球水循環科学、放射線・生命環境科学の各講座が研究・教育を担ってきた。なお、地球水循環研究センターと太陽地球環境研究所、年代測定総合研究センターは2015年10月に統合され、宇宙地球環境研究所が創設された。放射線・生命環境科学講座は2016年3月に廃止された。現在は環境学研究科 地球環境科学専攻 大気水圏科学系として研究・教育活動を行っている。

1959 年頃、水質科学研究施設がその一部を使っていた木造校舎

参考資料

  • 所史、233p、2001年3月、名古屋大学大気水圏科学研究所
  • 名古屋大学大学院 環境学研究科創設10周年記念誌「環境学―地球・都市・社会」、203p、2011年8月、名古屋大学大学院環境学研究科
  • 環境学研究科 20周年記念誌、177p、2022年3月、名古屋大学大学院環境学研究科

引用

  • 名古屋大学理学部二十五年小史74 ページ
  • 西條八束、「理学部・水研の発足とその後」、名大理学同窓会報、6号、6~9ページ、2006年
  • 樋口啓二、「ヒマラヤの氷河調査を可能にしたもの」、名大理学同窓会報、17号、5~8ページ、2012年

教員一覧

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基幹講座[環境学研究科]

地球環境変動論講座

氏名 職名 研究キーワード
篠田雅人 教授 気候学・干ばつ・砂漠化・黄砂・乾燥地
中塚 武 教授 気候変動・年輪・同位体・古気候・歴史学・考古学
坂井 亜規子 准教授 地上降水量データや衛星観測を用いた陸域の雲・降水変動に関する研究

気候科学講座

氏名 職名 研究キーワード
藤田 耕史 教授 氷河学・ヒマラヤ・南極・アイスコア
須藤 健悟 教授 大気化学・エアロゾル・化学気候モデリング
植村 立 准教授 同位体気候学・古気候学・鍾乳石・アイスコア・水循環・炭素循環
松井 仁志 准教授 大気エアロゾル・大気化学
永尾 一平 助教 大気物理化学・海洋生物起源硫黄化合物

物質循環科学講座

氏名 職名 研究キーワード
長田 和雄 教授 大気エアロゾル・大気化学・物質循環
角皆 潤 教授 生物地球化学、大気・海洋科学
中川 書子 准教授 生物地球科学、環境化学
山崎 敦子 講師 サンゴ礁地球環境学、炭酸塩・生物地球化学
阿部 理 助教 大気物理化学・海洋生物起源硫黄化合物
西田 民人 助教 有機地球化学・海洋化学

招へい教員

講座 氏名 職名 研究キーワード
地球環境変動論講座 谷口 真人 客員教授 水文学・地球熱学・沿岸海洋学・水とエネルギー・
食料連環
物質循環科学講座 谷本 浩志 客員教授 大気化学、地球化学、環境科学
物質循環科学講座 渡邊 剛 客員准教授 サンゴ礁地球環境学、ヒトとサンゴの記憶、科学とアートの融合

協力講座[宇宙地球環境研究所]

地球水循環科学講座

氏名 職名 研究キーワード
坪木 和久 教授 気象学
高橋 暢宏 教授 雲降水センシング
檜山 哲哉 教授 気候変動・地球温暖化・大気水循環・陸域水循環
相木 秀則 教授 海洋物理学・多圏結合モデル・大気海洋境界層各種波動解析
持田 陸宏 教授 大気化学・環境化学・エアロゾル科学
篠田 太郎 准教授 メソ気象学・雲物理学
増永 浩彦 准教授 雲・降水・気候学・衛星リモートセンシング
栗田 直幸 准教授 気候システム科学・地球水循環・化学トレーサー
藤波 初木 講師 気象学・気候学・アジアモンスーン
三野 義尚 助教 生物地球化学・海洋性有機物
大畑 祥 助教 大気エアロゾル・大気化学
石坂 丞二 特任教員(名誉教授) 植物プランクトン・一次生産・衛星海色リモートセンシング

講座紹介

地球環境変動論講座

近年における人間活動の拡大により、地球温暖化、オゾンホール、氷河変動、砂漠化、酸性雨、都市大気汚染などの地球環境問題が顕在化してきました。これらの問題は、世界の各地でさまざまなスケールで進行しつつあり、不可逆的な地球環境の変動をもたらす可能性があります。当講座のスタッフは、最前線で、地球環境の変動を研究しています。当講座では、地球環境がこれまでどのように変動してきたかを理解し、今後、人間活動が加わりどのように変わって行くかについて、研究と教育を行います。さらに、連携教員の指導を受けると、総合地球環境学研究所(京都市)と国立環境研究所(つくば市)で専門的な研究を行うことができます。

気候科学講座

近年の温室効果気体の増加に伴う地球温暖化は、現在最も深刻な地球環境問題となっています。
今後の温暖化・地球環境変動を予測するためには、地球気候の維持・変動のメカニズムの解明が不可欠です。当講座では、気候・地球環境変動に関わる様々な物理・化学・生物学的プロセスの理解、温室効果気体・オゾン・エアロゾルなどの大気組成変動および雪氷変動の解明・予測を目指し、基礎的・応用的な教育・研究を展開しています。

物質循環科学講座

温暖化やオゾン層破壊に代表されるように、地球環境は、地球の表層で進行する様々な時間・空間スケールの物質の循環が決めています。特に、私たち人間を含めた生命が活動する地球の表層環境の維持と変遷には、炭素・酸素・窒素・水素といった軽元素やその化合物の物質循環が深く関わっています。物質循環科学講座は、我々が住む地球の包括的な理解と将来予測をめざし、観測・実験・数値解析を通して、大気・海洋・陸域間における物質循環の諸過程とその変動の多様性を明らかにし、過去・現在・未来の地球環境の動向を探求しています。また、物質循環の定量化を実現するために、必要となる新手法を開発しています。

地球水循環科学講座

水は氷(固体)、水(液体)、水蒸気(気体)の異なる形態(相)で地球表層を循環しています。水は、海洋-大気間、陸面-大気間の鉛直的な移動、陸面-海洋間の水平的な移動の他に、熱帯-亜熱帯-温帯-寒帯を通した海洋循環や大気循環等の大規模な循環によって、熱エネルギーや物質を再配分する働きがあり、気候システムとその変動における重要な役割を果たしています。地球水循環科学講座では、以下に挙げるテーマを中心に多彩な研究を推進しています。
地球環境変動論講座

篠田 雅人 教授
SHINODA Masato

気候学・干ばつ・砂漠化・黄砂・乾燥地

干ばつ、砂漠化、黄砂、ゾド(寒雪害)といった4種類の乾燥地災害の発生機構を現地(モンゴル、中国)における気象観測・生態系調査で解明します。これらの災害の早期警戒システムの構築にも取り組んでいます。モンゴル緊急事態管理庁の職員が指している地図は我々が作成したゾドリスクマップで災害対策に利用されています。

地球環境変動論講座

坂井 亜規子 准教授
SAKAI Akiko

氷河・気候・アジア高山域

「現地でものを見なければ始まらない」をモットーに、現地観測を基本とし、ときには衛星画像を使用しながら、氷河末端に形成される氷河湖の拡大プロセスや、水資源として重要な氷河の融解・流出過程、そして氷河を取り巻く気候と氷河変動との関係について研究しています。

地球環境変動論講座

中塚 武 教授
NAKATSUKA Takeshi

気候変動・年輪・同位体・古気候・歴史学・考古学

現生木や古建築材、地下埋没木などの膨大な数の木材サンプルに含まれる年輪の酸素や水素の同位体比を測定することで、日本とアジアの気候変動を、過去数千年間に亘って年単位で精密に復元するとともに、先史時代以来の遺跡出土材の年輪年代を年単位で決定して、気候変動に対する人間社会の応答特性を詳細に解析しています。

気候科学講座

植村 立 准教授
UEMURA Ryu

古気候・安定同位体・アイスコア・鍾乳石

地球の気候が長期的に変動・維持してきた実態の解明とそのメカニズムの解析に関する研究を行っています。南極のアイスコアから日本の洞窟の鍾乳石等まで、環境変動を記録している様々な試料を対象にして、独自の同位体分析法を用いて解析する手法で研究に取り組んでいます。

気候科学講座

藤田 耕史 教授
FUJITA Koji

氷河学・ヒマラヤ・南極・アイスコア

現地観測、衛星データ解析、数値モデリングなどの様々な手法を用い、アジアにおける氷河変動の把握とそのメカニズムに関する理解、氷河変動が海水準や地域水循環へ与える影響の解明を進めています。また、アジア高山域でのアイスコア掘削と古環境復元、南極内陸における水安定同位体に関する研究に取り組んでいます。

気候科学講座

須藤 健悟 教授
SUDO Kengo

大気化学・エアロゾル・化学気候モデリング

大気汚染から、オゾン層変動、気候変動・地球温暖化まで、グローバルな環境問題の定量的理解の向上、将来予測のための研究・教育(大気化学、気象学、気候学)を行っています。主として全球規模の数値シミュレーション(化学気候モデル)や衛星データ解析により大気環境・気候変動の研究を展開しています。

気候科学講座

松井 仁志 准教授
MATSUI Hitoshi

大気エアロゾル・大気化学

大気中の微粒子(エアロゾル)に関する数値モデルの開発・計算によって、地球の気候変動・大気環境に関わる研究を進めています。特にアジア域から放出されるエアロゾルの太平洋域や北極域に至るまでの長距離輸送過程や雲・放射過程への影響、全球スケールでの人為起源と自然起源のエアロゾルの相互作用に着目しています。

気候科学講座

永尾 一平 助教
NAGAO Ippei

大気物理化学・海洋生物起源硫黄化合物

海洋生物起源の硫黄化合物の海水中と大気中の挙動、その大気中の酸化過程を経て生成される大気エアロゾル粒子や、酸化に関わるオゾンの挙動について、島や船を利用した観測を行っています。また、名古屋の都市大気環境にも興味を持ち、オゾンとその前駆物質の挙動や、伊勢湾と濃尾平野の海陸風の研究を行っています。

物質循環科学講座

角皆 潤 教授
TSUNOGAI Urumu

生物地球化学、大気・海洋科学

大気・海洋・湖沼・河川・森林・温泉などを研究フィールドとしていて、生命活動によって駆動される物質の循環速度を、軽元素安定同位体指標を使って定量化することで、環境の自己修復能力の評価や、地球と生命圏の相互作用の理解、地球の将来像の予測などにつなげています。

物質循環科学講座

長田 和雄 教授
OSADA Kazuo

大気エアロゾル・大気化学・物質循環

黄砂やPM2.5など、大気エアロゾル粒子を中心に、ガス状先駆物質や降水・降雪も含めて研究対象としています。エアロゾルの生成から大気中での変質、大気からの沈着に至るまでをカバーし、観測手法や装置の開発も行っています。エアロゾルの研究は、物質輸送や気候影響、環境影響、健康影響の研究につながっています。

物質循環科学講座

中川 書子 准教授
NAKAGAWA Fumiko

生物地球科学、環境化学

地球環境や人間の生活環境の変化に大きく関わる環境物質の起源や、大気・海洋・陸域における循環速度の解明に挑戦しています。特に、人間活動に由来するこれらの物質の環境負荷量の定量化やその影響評価を行い、地球温暖化や大気質・水質変化といった環境問題の対策を講じていくことに貢献することを目標としています。

物質循環科学講座

山崎 敦子 講師
YAMADA Atsuko

サンゴ礁地球環境学、炭酸塩・生物地球化学

海洋表層の約60%を占める低緯度域は貧栄養にも関わらず、世界で最も生物多様性の高いサンゴ礁の海があります。気候変動と低緯度域の物質循環、私たち人間も含めた沿岸生態系の相互関係を理解し、将来の気候変動に対する適応策をサンゴ礁地域に住む人々と共に考えていくことを目指して研究をおこなっています。フィールドワークと、環境変動・生物の応答を読み取るためのサンゴ・二枚貝などの生物源炭酸塩の地球化学分析・構造観察を主な手法としています。

物質循環科学講座

西田 民人 助教
NISHIDA Tamihito

有機地球化学・海洋化学

海には、大気中の二酸化炭素量に匹敵するほどの炭素が「有機物」として存在しています。しかし、その化学的実体はほとんど分かっていません。海洋有機物の組成や分子レベルでの同定を行い、海洋有機物の大半を占める溶存有機物の生成・分解メカニズムを調べて、海洋有機物の動態を明らかにすることに取り組んでいます。

物質循環科学講座

阿部 理 助教
ABE Osamu

サンゴ・古気候復元・海洋物質循環

現在の気候は、地球が本来持つ自然の変動に人為起源の要因が積み重なったものです。気候の将来予測を行うためには、地球本来の気候変動を知る必要があり、最適な方法の一つとして長期変動の理解があります。その目的のためサンゴ礁に生息する造礁サンゴの骨格年輪を用いた過去数千年の環境復元に取り組んでいます。

地球水循環科学講座

持田 陸宏 教授
MOCHIDA Michihiro

大気化学・環境化学・エアロゾル科学

エアロゾル質量分析などの先端的な計測技術を活用した野外観測や室内実験によって、大気エアロゾル粒子の化学的・物理的な特性や、粒子の化学組成に関与する反応過程を明らかにすることを目指しています。「物質科学」の視点から、エアロゾル粒子の気象・気候に対する影響の理解への貢献を図ります。

地球水循環科学講座

大畑 祥 助教
OHATA Sho

大気エアロゾル・大気化学

太陽放射の吸収・散乱や雲粒の生成を通じて気候に影響を及ぼす大気中の微粒子(エアロゾル)を対象に、測定器の開発や大気・降水観測を通じた研究を行っています。新しい測定手法により地球科学的に重要な領域での観測を実施することで、エアロゾルの気候影響の体系的な理解に貢献することを目指しています。

地球水循環科学講座

相木 秀則 教授
AIKI Hidenori

海洋物理学・多圏結合モデル・大気海洋境界層 各種波動解析

世界各地の環境・災害問題に対応すべく大気・海洋・波浪結合モデルの発展と応用研究を進めます。海洋内部の各種波動(赤道波・惑星波・重力波)についての地球規模の解析・基礎研究も行います。

地球水循環科学講座

三野 義尚 助教
MINO Yoshihisa

生物地球化学・海洋性有機物

海洋による二酸化炭素吸収において生物プロセスが担う役割について研究しています。広範囲の船舶観測や自動観測・試料採集装置の海中係留実験、海洋性有機物の同位体解析などを行い、西部北太平洋の表層における生物生産(光合成)と深層への有機物輸送の変動メカニズムを解明することに取り組んでいます。

地球水循環科学講座

檜山 哲哉 教授
HIYAMA Tetsuya

気候変動・地球温暖化・大気水循環・陸域水循環

北極海氷縮小によってダイナミックに変動しているシベリアとモンゴルの大気-陸域水循環を研究しています。両地域には永久凍土があり、温暖化と水循環変化は凍土表層の融解を加速させています。そこで、メタンや二酸化炭素など温室効果ガスの動態も研究しています。気候変動に対する適応策を皆さんと共創するのが夢です。

地球水循環科学講座

栗田 直幸 准教授
KURITA Naoyuki

気候システム科学・地球水循環・化学トレーサー

水は地表から蒸発して雨や雪として地表に戻るという循環を繰り返しています。この水循環が気候変動によってどのように変化するのか、気象・気候・地球化学のアプローチを駆使してその解明に取り組んでいます。その一環として、南極観測隊に参加し、地球温暖化が南極の水循環に与える影響の実態解明にも取り組んでいます。

地球水循環科学講座

藤波 初木 講師
FUJINAMI Hatsuki

気象学・気候学・アジアモンスーン

多様な地上面状態を有する陸域の雲・降水変動を理解するためには、大気循環だけではなく、地形や土壌水分などの地表面過程を考慮することが重要です。アジアにおける日変化や季節内振動など種々の時空間スケールの雲・降水変動過程を理解するため、衛星データ・大気再解析データ・現地観測データ等を用いて研究しています。

地球水循環科学講座

高橋 暢宏 教授
TAKAHASHI Nobuhiro

雲降水センシング

人工衛星搭載レーダや地上設置レーダなどを用いた研究として、ハードウェアと気象学の間を取り持つアルゴリズムの開発等を行っています。また、全球降水観測計画(GPM)主衛星搭載二周波降水レーダやCloudSat搭載の雲レーダ、フェーズドアレイ気象レーダ等などの地上レーダを用いた解析研究を行っています。

地球水循環科学講座

増永 浩彦 准教授
MASUNAGA Hirohiko

雲・降水・気候学・衛星リモートセンシング

雲と降水は私たちに身近な自然現象であるとともに地球気候を形作る重要な要素ですが、その形成発達の仕組みには今でも未解明の課題が多く残されています。当研究室では、さまざまな衛星観測装置で得られるデータを縦横に組み合わせ、雲降水の動態を軸とした熱帯大気力学の動的メカニズム解明を目指し研究を進めています。

地球水循環科学講座

坪木 和久 教授
TSUBOKI Kazuhisa

気候変動・地球温暖化・大気水循環・陸域水循環

北極海氷縮小によってダイナミックに変動しているシベリアとモンゴルの大気-陸域水循環を研究しています。両地域には永久凍土があり、温暖化と水循環変化は凍土表層の融解を加速させています。そこで、メタンや二酸化炭素など温室効果ガスの動態も研究しています。気候変動に対する適応策を皆さんと共創するのが夢です。

地球水循環科学講座

篠田 太郎 准教授
SHINODA Taro

メソ気象学・雲物理学

雲・降水現象を対象として、ミクロンスケールの雲粒から数キロメートルスケールの積乱雲とその塊である千キロメートルスケールの台風や梅雨前線まで、その内部構造や発達過程を偏波ドップラーレーダーや気球を用いた地上観測と一つ一つの積乱雲を解像できる雲解像数値モデルを用いて研究を行っています。

地球環境変動論講座

谷口 真人 客員教授
TANIGUCHI Makoto

水文学・地球熱学・沿岸海洋学・水とエネルギー・食料連環

地球環境問題の中で特に水問題を中心に、水・エネルギー・食料連環、都市の水問題、湧水の生態系維持機能、水を介した陸海相互作用と沿岸域の脆弱性・回復力、地下温暖化、などに関する研究を行っています。

物質循環科学講座

谷本 浩志 客員教授
TANIMOTO Hiroshi

大気化学、地球化学、環境科学

地球規模における大気汚染や気候変動の問題について、フィールド観測やモデルシミュレーション、衛星観測データの解析を通じて取り組んでいます。特に2023年度に打ち上げ予定のGOSAT-GW衛星による二酸化炭素、メタン、窒素酸化物の観測に取り組み、パリ協定などの政策に活かす研究も行います。研究指導は国立環境研究所で行います。

物質循環科学講座

渡邊 剛 客員准教授
WATANABE Tsuyoshi

サンゴ礁地球環境学、ヒトとサンゴの記憶、科学とアートの融合

サンゴなどの生物源炭酸塩岩に記録される地球環境から推定される過去・現在・未来の像を高解像度で捉えたいと思い、研究しています。人新世における気候変動と社会変動の相互作用の理解には科学的アプローチのアップグレードも必要であると感じ、アーティストと共同したアートの制作もおこなっています。

地球水循環科学講座

石坂 丞二 特任教員(名誉教授)
ISIZAKA Joji

植物プランクトン・一次生産・衛星海色リモートセンシング

海洋の植物プランクトンの動態を、宇宙からのリモートセンシングを利用して研究しています。植物プランクトンは魚類生産や炭素等の物質循環に重要であり、赤潮などの問題を引き起こすこともあります。リモートセンシングの技術的な課題を解決しながら、日本周辺海域への人間活動や気候変動の影響について研究しています。

物質循環科学講座

伊藤 昌稚 特任助教
ITOH Masanori

生物地球化学、海洋化学

生命活動に関わる大気・海洋・陸域における環境物質の循環速度を軽元素安定同位体分析等によって定量化することで、物質循環の解明に挑戦しています。主に湖沼や河川、海洋において観測的手法を用いて溶存物質の変動を研究するほか、分析手法や観測手法の開発にも取り組んでいます。