安定同位体比を用いて気候変動の実態とメカニズムを解明する研究をしています

現在問題になっている温暖化の主な原因は人類による活動が原因です。将来、どれだけ暑くなるのか?降水量が変わるのか?地域による違いはどの程度なのか?これらの答えの相当部分は過去に起こった気候変動を理解することから得られます。過去の気候変動を研究する学問分野を古気候学といいます。

過去とはいっても人類活動の影響のある数百年前から、自然変動だけの数十万年前まで幅広い時間スケールがあります。そのような気候変動のメカニズムは理解されているものもありますが、多くは現在も研究によって解明されつつあるところです。そもそも、どの程度変動していたのか?が定量的にわかるデータは意外に少ないという問題もあります。
  
植村研究室では、過去の気候変動の実態を定量的に解明する研究を行っています。そのために、最も身近な物質である水分子が地球を循環する過程に注目し、水分子の酸素・水素安定同位体比を用いた様々なテーマに取り組んでいます。用いるのはアイスコアや鍾乳石等、過去の気温や水循環の情報を保存している貴重なサンプルです。これらを独自に開発した同位体分析手法で解析しています。

 


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その他の研究

  • リュウキュウマツのセルロース同位体比測定による高分解能古気候復元
  • 沖縄湧水中の硫酸イオンの起源推定