本研究室は地球環境の変動メカニズムを、主にアイスコアや鍾乳石の同位体分析を用いて明らかにすることを目標としています。様々な気候変動を記録した試料(アイスコア・鍾乳石・樹木)の分析を行うことで、過去数十万年から現在に至る地球環境の変動の実態を明らかにすることができます。
試料に合わせて最適な分析手法の開発を行うこともあります。また、気候システムの変動を理解するために、得られたデータは気候シミュレーション等の数値モデルも用いて解析します。実際の試料の分析に興味があり、データ解析も含めた様々手法を研究したい人を歓迎します。
◎博士前期(修士)及び博士後期課程
大学院生(修士・博士)になるためには、名古屋大学 環境学研究科 地球環境科学専攻 大気水圏科学系を受験する必要があります。講座は気候科学講座になります。
春入学の入試は年2回(8月ごろと2月ごろ)にあります。入学試験の詳細な情報、環境学研究科のWebサイトにあります
◎卒研生(学部生)
卒研生として理学部地球惑星科学科から学部4年生を受け入れ可能です
◎ゼミ
教育は、地球環境科学専攻(大気水圏系)雪氷圏研究グループと古気候研究グループ(中塚研・阿部研)と一緒に活動しています。
◎見学
大気水圏科学系の研究室には、旅費などの補助があるインターンシッププログラムがあり(⇒ 募集案内)、研究室を見学・体験することができます。また、年に3回程度ある専攻説明会(大気水圏科学系)に合わせて、説明会後に見学していただくこともできます。 都合が合わない方は直接メールで連絡をお取りにの上、ご来訪ください。
◎研究テーマ
本研究室では安定同位体分析を用いて地球の気候・環境変動に関する研究を実施しています。学部教育ではこのような分野の講義数も少ないので、これまでの専門分野が違っていても心配する必要はありません。
取り組んでいる研究については「研究」のページをご覧ください。
学生のテーマは、その年のプロジェクトによります。2019年にできた研究室です、大学院入学希望者を歓迎します。学生の研究テーマや入試・見学等、お気軽にメールでお問い合わせください。植村のメール(ryu.uemura@nagoya-u.jp)
参考に、前任校(琉球大学理学部)の修論タイトルです。
仲本 壮志:分光式質量分析計による鍾乳石中の流体包有物の酸素・水素同位体比高精度測定法の開発
松本 理誠:安定同位体比と化学組成を用いた沖縄本島における湧水・河川水の水質形成過程の検討
植村 美希:樹木年輪セルロースの安定同位体比を用いた沖縄の気候変動の復元
三嶋 悟:鍾乳石の流体包有物の安定同位体比測定法の改良と南大東島石筍への適用
眞坂昂佑:硫黄同位体分析を用いた東南極表面雪とアイスコア中の硫酸エアロゾルの起源推定
大嶺 佳菜子:石筍の同位体比分析による完新世中期における南大東島の気候変動の復元
上地 佑衣菜:沖縄島における降水の三酸素同位体組成の変動メカニズム